社内備品とうなぎパイ

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4DX行けないのは地味に辛かった

紆余曲折あって出産した。今私の腹の上には小さい人間がいて寝息を立てている。

妊娠が発覚したのは昨年12月、忘年会シーズンでアルコール不可避な時期だったので途方にくれたのを覚えている。今まで飲み会とあれば死ぬほど酒を飲んでいた私が急に酒を飲まなくなったらおかしい、だけど妊娠超初期で報告するのもおかしい、というわけで飲み会そのものに必要以上に参加しないようにした。どうしても参加しなければならない飲み会ではビールを頼んで一口なめるように飲み、「風邪引いてるんでお茶にします」と言って乗りきることに成功。まるで毒を盛られてるとわかりながらもそれが敵にばれないよう振る舞うサスペンス映画の主人公のような行動。
ご多分に漏れずつわりもあった。まず肉が食べられなくなって、米も受け付けなくなった。うどんがギリ食べられたのでそれだけを摂取する毎日。常にトマト味を欲するようになり、うどんにトマトと納豆をぶちこんだものが主食になった。スーパーに入っただけで気持ち悪くなり、好きだったチーズも粘土を食べてるようで受け付けなくなり、ひどくなると水すら飲めなくなって、レモン炭酸水をだましだまし飲んで生きていた。妊娠中つわりが起こる理由は解明されていないらしい。人類が地球上に誕生してこれだけの年月が経ち文明も進歩してるのに繁殖にまつわることでわからないことが未だにあるって何?
ただ、私はつわりが2週間くらいしか続かなかったのでまだ全然、めちゃくちゃラッキーだったと思う。人によってはつわりで入院したり、吐きづわりが臨月近くまで続いたりすることもあるらしい。マジでなんなんだ。そうなることになんの意味があるんだよ。しかもこのつわりの時期は腹が出てないから電車でなかなか席を譲ってもらえないし、初期も初期の方だから職場に報告できない人も多い。私も無理して我慢した。休みゃよかった。

妊娠中はストレスをためないことが胎児にとって一番大切なことですよ、と助産師に言われるが、はっきり言って妊娠中なんてストレスの嵐だった。食べ物飲み物は制限されて、なまものは食べられないし酒も飲めない。カフェインも好きには飲めない。塩辛いものを食べすぎると健診で注意されるしそもそも食べすぎて太ると健診で注意される。妊娠中って本当に簡単に太るので、今の体重を次の健診までキープしてくださいとか簡単に言う医者いるけど本当にめちゃめちゃ大変なの体重キープって。激しい運動もできないし、本当に大変なの…!!
そして腹が出てくると好きな服を好きな風に着ることができない。これもストレスだった。タイトなトップスは入らないしボトムスはウエストがゴムのやつじゃないと入らない。マタニティ服はなぜか全部ダサいし、そもそも自分の見た目が急速に変化していくこと自体がかなり嫌で、自分のでかい腹に慣れるまでは鏡を見るたびイラッとした。
胎動がなくなると不安になりストレス、胎動が激しすぎても不安になりストレス、腹痛があるだけで不安で色々検索しストレス。面倒な妊娠出産にまつわる書類の準備提出。その他貧血症状、全身のむくみと関節の痛み、足の付け根に起こる謎のひきつり、目のかすみ、難聴など、妊娠中に起こった不調の原因は全て妊娠によるものだった。ストレスー!妊娠してること自体がすでにストレスー!

妊娠中楽しかったことは?ともし聞かれても特にないと答えてしまうと思う。いや確かに胎動があったりとか名前を考えたりとか楽しいこともなくはないんだけど、それを上回って不安とか不調とか思い通りにならないことが多すぎるんである。私は今後街で妊婦を見かけたら本当に優しくしようと思うよ。電車内で席も譲るよ。妊婦に大変じゃない時期なんてただの一日もないんだよ…。今ならわかるんだよ…。

というわけで今絶賛子育て中です。毎日白目剥きながら生きてる。