社内備品とうなぎパイ

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免疫力と私

秋も深まりはじめていた昨年10月、救急車に乗りました。

 

 

~私は激怒した。必ず、かの邪智暴虐のマネージャーを除かなければならぬと決意した。私には社内政治がわからぬ。私は、末端の社員である。KPIを追い、エクセルで各種レポートを作って暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった~

 

仕事でちょっとした嫌なことがあり、私はむしゃくしゃしていた。いや、本当はちょっとしたことではないけれど、責任を負うべき人が責任を負わないことに腹を立てていて、とにかくあの日はイライラしていて、どうにかして発散してえな、という気持ちを抱いていた。

ストレスを発散する方法はいくつかある。例えば体を動かすことだったり、ゲームをしたり本を読んだり、ゆっくりお風呂に入ったり、まあこれは人それぞれだが、私はその日「食べること」でストレスを発散させようと思った。

よろしくない癖だと自覚しているけれど、体によくないものを食べまくることでストレスを発散させることが結構ある。マックとかスナック菓子とか家系ラーメンなんかをストレス解消のために食べたりする。その日ももれなくそうで、「チキンラーメンに卵とキムチとチーズを乗っけたやつ」を食べた。とてもおいしかった。

 

そこから約30分後、腹に違和感を感じた。言葉で表現するなら、「腹が心もとない」。痛いような気がするが、痛くはない。ただ普通ではない。なんか変だ、そんな感じだった。

私の腹はそこから怒涛の転落を遂げた。腹の内側から槍で突かれているような激痛。合戦でもやってるのかよ、という感じでどんどん激化していく。このときはもう何も喋ることができなくなっていた。「痛い」という言葉を喉の奥から絞り出すことしかできなかった。

 

さてそのころ、同居人はどうしていたのかというと、隣でのんびり白猫プロジェクトをやっていた。私の腹痛が、普段からよくある普通の腹痛だと思っていたのだろう。だがしばらくして、「どうやらこれは大事かもしれんぞ」と思ったらしく、救急車を呼ぶ提案を持ちかけてきた。しかし私は喋ることができない。この喋ることすらできない状況を見てお前が判断しろ、客観的に考えて冷静な判断を下すんだ、男を見せろ、そんな気持ちで低く唸りながらベッドに突っ伏する私、おろつく同居人、鳴り止まぬ白猫プロジェクトのBGM。

そこから数分間、同居人が静かになった。何やらスマホを凝視している。何してんだこいつ。そう思った私の気配を感じ取りこちらに向き直った同居人の放った言葉に驚愕した。

 

「今、救急車の呼び方を調べてる」

 

救急車の呼び方とは。電話と書かれたアイコンをタップして1を押してまた1を押したのち9を押せばいいのではないだろうか。しっかりしてくれ。もし目の前に血まみれの人が倒れていてもお前という人間はまずそうやって救急車の呼び方を検索し調べてしまうのか。1分1秒を争う局面であっても、まずwebブラウザを立ち上げて検索しなければ気が済まないのか。Googleに頼りきっている現代人の病気のようなものか。マジでしっかりしてくれ。

そんな同居人の検索の甲斐あり、無事救急車はやってきた。エレベータ-に担架が入らず、姥捨て山でばあさんを捨てるときに使ってた背負える椅子みたいなやつに乗せられて救急車に乗り込むが、正直、このあたりでもうすでに大坂冬の陣の再来かとも思われた腹痛の波はピークを過ぎ、桶狭間の戦いくらいになっており、救急隊員の方に「申し訳ない」と思えるくらいの心の余裕ができていた。

 

結果、急性腸炎ということで、医師にされるがままで点滴を受けたら痛みが信じられない速さで引いて行き医療の素晴らしさを実感した。そして深夜3時、タクシーに乗り、病院で処方された整腸剤とともに帰宅。疲労が溜まり、免疫力が低下した結果、恐らく腸に影響が出たのだろうと診断された私は、その日から新ビオフェルミンSを飲み始めたのであった。

 

ちなみにこののち、低下した免疫力は腸だけでなく膀胱にも悪影響を及ぼすこととなる。

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免疫力マジ大事。