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社内備品とうなぎパイ

アニメとか漫画とかゲームとか映画とか

仕事をやめる。散歩をしたり、 景色をみたり、昼寝をしたり、何もしない。 そのうち急に仕事をしたくなるんだよ。まあ、そう簡単に仕事やめられないんだけど。

DJとしての才能がないと思う。


小学校も上級生になると全員が委員会なるものに所属しなければならず、クラスの係とは別に皆学校生活にまつわる仕事をしなければならなかった。児童委員会に始まり学級委員会、図書委員会、給食委員会などがあり、各委員会で仕事内容は違えど、共通するのは学校生活の充実・向上のために児童が協力し合い、問題提起、解決していくという点であった。分担されているのはおそらく集団生活の練習だからだろう。そして分担された役割にありがちな、優劣がきちんと存在していた。


委員会の花形は、私の小学校では間違いなく放送委員会であった。


放送委員会の仕事は大きく分けて3つ。給食の時間に校内放送で音楽を流すこと、掃除の時間に校内放送で音楽を流すこと、最終下校の時間に帰宅を促すアナウンスと音楽を流すこと。これだけ。給食のときに流す音楽は完全にその週の放送当番に一任されており、自分の好きな曲やリリースされたばかりの曲を自由に流すことのできる放送委員は間違いなくDJであった。クラス内でリクエストを受け付けていたりしていた者もいるから、彼ら自身DJの意識はあっただろうと思う。しかも放送委員は掃除の時間でも放送室で待機していなくてはならなかったため、掃除が免除されていた。いいことづくめの放送委員は、間違いなく委員会の花形であった。


ちなみに私は飼育委員会に所属していた。
飼育委員会はウサギにエサをあげることができるというちょっとした癒しがあること以外は、飼育小屋の掃除をしなければならないこと、その掃除の時間が昼休みであること、ニワトリが狂暴であるなど劣悪な環境であったため、女子に人気が全くないのはもちろん男子もやりたがらないマグロ漁船のような委員会であった。しかも私が上級生になったあたりからニワトリ小屋にネズミが頻繁に侵入、生まれたばかりのヒヨコを襲撃する事件が頻発し、上記の仕事に加えヒヨコの死体処理及びネズミの駆除もしなければならなかったため、ほとんどの児童が飼育委員会だけは回避しようと努力していたと思う。
でもまあいろいろあって飼育委員になった。カーストで言えば超下層。放送委員がバラモンだとしたら飼育委員会はスードラ。身分違いも甚だしい状況である。でも私には夢があった。なんとしても給食の時間に音楽を流したかった。


ある日、友達の放送委員が唐突に「何か流したい曲ない?」と聞いてきた。曰く、明日かける音楽が全く決まっていないのだという。なぜ彼女が私に相談してきたのかは今でも疑問だが、私はチャンスとばかりに「じゃあ明日CD持っていくわ」と即返事した。
当時の私はブリーフ&トランクスのベストアルバムを手に入れたばかりであり、流すならこれしかねえな、と思っていた。ブリーフ&トランクス、以下ブリトラと記載しますが、ブリトラは少し特殊で、日常生活を揚げ足取りながら歌う感じの、わかりやすく言うとゆずがお笑いに走ったみたいなフォークデュオだったので、クラスのみんなが聴いたらきっと面白がるだろうと思ったし、喜んでもらえると思ったのだった。


次の日、給食の時間。ブリトラの曲が校内中に流れ、確かにクラスのみんなは面白がった。というか、面白がり過ぎた。小学生はバカな生き物なので、大したことのないことでもすぐに笑う。笑いすぎて、給食を食べられなくなる児童が続出する事態となった。呼び出される放送委員、そして呼び出される私、怒られた私。私は放送委員にはなれない、とその時強く思った。


というわけで、私にはDJの才能がないと思う。ブリトラのせいで私のDJ生命が断たれたと言っても過言ではない。委員会活動は、私にとって集団で生きることの厳しさを学ぶことのできた有意義な活動であった。