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教員免許と忍耐

Facebookを見ていたら、思わず見知らぬ大学生の意識高めな投稿を見てしまい、自分が大学生の頃いかに意識が低空飛行だったかを思い出し、低空飛行だったにもかかわらず教員免許だけは取ったなあということまで連想し、最終的には「頑張ったな、自分」で締めくくることができた。ポジティブシンキングは自分の肯定から始まる…
教員免許を取るだけでも大変だったのに、その後採用試験を受けて先生にまでなる人の意識の高さと知力の高さたるや、と思いがちだが実際見ていると多分そんなこともなく、ふつーの社会人となんら変わらない。教員になるために必要なものは頭の良さではなく、コネでも子どもへの愛でもない。ただただ忍耐力、それだけだと思う。自分自身教員でもなんでもないけど。


所属していた学部の特性上周りに教員志望の学生が多く、教員になるならないは別として、友達づきあいの一環みたいな感じで教員免許を取ることを決意したのに、大学2年目あたりで友達のほとんどは教員免許取得コースを続々と離脱していったので「友達がいたから頑張れました♪ きゃるん☆」みたいなことは一切なかった。しかし教員免許を取るために必要な教育学や教育史、教育方法論を学ぶということは、ゆとり世代と言われながら育った私にとってショボい装備で敵陣に乗り込んでいくかのような無茶感があり、最終的には【教員になるために教員免許を取る】というよりは【私のような頭の悪い人間が人にものを教えてもよいという許しを国からもらえる面白い状況】が欲しくて4年間一生懸命必要単位を取得し続けていたような気がする。一言で言うと頭がおかしかったね。


とにかく忍耐しかない。教員免許を取るには耐え忍ぶ以外に道がない。通常の大学生の卒業単位数は大体124単位ですが、教員免許を取る場合はそれにプラスして一科目60単位前後、まあ124単位の中には自由選択科目というものも含まれるので教員免許取得のための必須科目を自由選択科目とカウントすれば若干の余裕が生まれたりしますが、普通の大学生よりも多く授業を受けなければならないというのはもうこれ揺るがない事実。教職選択していない学生が2限3限だけ受けに大学に来て、友達と合流して授業後映画観に行ったりショッピングに行ったりするのを私は般若みたいな顔で見ていた。こちとら週5で朝から晩まで授業である。一般女子大生が渋谷でナンパされている頃私は民俗学概論で東北の祭りについて学んでいたし、一般大学生がオール明けで昼過ぎまで寝ている頃私は朝からモンゴル史の授業でゲルとヤギ乳とダヤン=ハーンの左翼3トゥメンに思いを馳せていた。2年目は特別支援学校での実習、その次の年は特別養護老人施設での実習、その次の年は中学校か高校で教育実習。授業が多いのに加え手続きが多すぎるが故に書類ミスで教員免許取得を断念する人もたくさん見てきた。ていうかこんだけ頑張ったのになんで先生にならなかったの私…




いや、今からでもなれるわ。免許あるし。ちくしょう、転職だ!!


転職だ!!